【この記事の要点】
- 東京で漢方薬局を探すときは、「相談の形」「得意分野」「費用と通い方」の3つの目安で絞ると迷いにくくなります。
- 相談の形は、お店で対面/オンライン専門/遠方からヒアリングシートで、の3通りに分かれます。
- 新宿の太陽堂は対面(完全予約制)と遠方相談、同じ新宿の嶺耀堂はオンライン専門と、同じ地域でも形が違います。
- 費用の目安はお店ごとに表記が違うため、「1週間あたり」「1か月あたり」のどちらで書かれているかをそろえて見比べます。
- 監修:林 泰太郎 先生(漢方薬局 太陽堂・東京都新宿区)/武田 隆芳 先生(漢方薬局 嶺耀堂・東京都新宿区)
「東京には漢方薬局がたくさんあって、どこに相談すればいいのか分からない」
「仕事が忙しくて店に行けない。オンラインでも相談できるの?」
東京で漢方薬局を探すと、候補が多すぎて、かえって決めにくくなることがあります。
結論から言うと、「相談の形」「得意分野」「費用と通い方」の3つの目安で絞ると、候補は自然に少なくなります。
この記事では、新宿にある2つの掲載店を例に、3つの目安の見方と、問い合わせる前の準備を整理します。
病院ではどう見るか|東京の漢方内科・漢方外来と漢方薬局の違い
東京には、漢方薬を保険で処方する漢方内科や、大学病院の漢方外来もあります。
病院で出る漢方薬は医療用漢方製剤と呼ばれ、ツムラやクラシエなどのエキス剤が中心です。健康保険が使えます。
一方、漢方薬局の漢方薬は保険が使えず、費用は全額自己負担です。
そのかわり、煎じ薬やオーダーメイドの組み合わせなど、病院では出しにくい形の漢方薬を選べる店が多いとされています。
病院の漢方と薬局の漢方、どちらから始めるか
病名がはっきりしていて主治医がいる方は、まず病院で漢方薬を相談する道があります。
「検査では異常がないのに不調が続く」「病院の漢方薬が合わなかった」という方が、漢方薬局を探すことが多いとされています。
両方の違いは、別の記事で4つの目安に分けて詳しく説明しています。
【林 泰太郎 先生からのアドバイス】
私の店には、地元の方だけでなく、全国の方からご相談をいただいています。
遠方の方はヒアリングシートのやり取りで進めますが、書き込む量が多いほど、見立ての材料は増えます。
東京で店を探している方も、まずは「どの形なら続けられるか」を考えてみてください。
来店できる方は、血液検査の数値や服薬の記録を持ってきていただくと、話が早く進みます。
東洋医学ではどう見るか|「同じ症状でも人によって薬が違う」が前提
東洋医学では、同じ不調でも体質によって選ぶ漢方薬が変わると考えます。
この見立てを「証(しょう=その人の体の状態をまとめた見立て)」と呼びます。
証を見立てるために、漢方薬局では顔色や舌の状態、生活習慣、過去の病歴まで聞き取ります。
だからこそ、相談の形(対面かオンラインか)は、見立ての材料の集め方の違いでもあります。
対面とオンラインで、集まる情報はどう変わるか
対面では、舌の色や肌の様子、話し方の調子まで直接見てもらえます。
オンラインやヒアリングシートでは、文字や写真、電話での聞き取りが中心になります。
写真や詳しい記述で補うほど、見立ての材料はそろいます。どちらが上という話ではありません。
あなたが続けやすい形を選ぶことが、経過を見ながら進める東洋医学の考え方にも合っています。
東京の掲載店2店と病院の漢方外来の比較表
| 店名・相談先 | 得意分野・特徴 | 相談の形 |
|---|---|---|
| 漢方薬局 太陽堂(新宿区) | 呼吸器・耳鼻咽喉・心臓腎臓肝臓・難治性疾患/身体の痛み・皮膚・眼科・不妊症・婦人科 | 対面(完全予約制)/遠方はヒアリングシート |
| 漢方薬局 嶺耀堂(新宿区) | 呼吸器・体の痛み・皮膚・精神疾患/口臭・多汗症・PMS・疲労倦怠感など | オンライン専門(LINE・電話)。店頭相談なし |
| 病院の漢方内科・漢方外来 | 保険の医療用漢方製剤(エキス剤)。病名に沿った処方 | 対面の診察。予約の有無は病院による |
まとめると、同じ新宿にある2店でも、対面と遠方相談の太陽堂、オンライン専門の嶺耀堂と、相談の形がはっきり分かれています。
得意分野には重なる部分と違う部分があるため、自分の悩みに近いほうを選びやすくなっています。
【武田 隆芳 先生からのアドバイス】
私は病院で4年、調剤薬局で8年働いたあと、漢方の道に入りました。
その経験から言えるのは、オンラインでも、ヒアリングを細かくすれば体質は見立てられるということです。
嶺耀堂では、服用中の方の体調もLINEで伺いながら、養生の提案を続けています。
店に通う時間が取れない方は、オンラインという形も選択肢に入れてみてください。
東京で漢方薬局を選ぶ3つの目安
ここからは、3つの目安を順番に見ていきます。掲載店の情報は、各店の紹介ページに書かれている内容です。
目安1:相談の形(対面/オンライン/遠方)が自分に合うか
最初に決めたいのは「どの形なら続けられるか」です。漢方相談は1回で終わらず、経過を見ながら続けることが多いためです。
太陽堂(新宿区愛住町)の店頭相談は完全予約制で、一人一人に時間をかけて体質を確認する形です。
遠方の方は、ヒアリングシートのやり取りで漢方薬を受け取れます。予約は電話・メール・LINEで受けています。

嶺耀堂(新宿区住吉町)はオンライン専門で、店頭相談はありません。
LINEで友だち登録→悩みの症状を選択→ヒアリング→お薬の提案、という流れです。LINEを使わない方は電話でも相談できます。

「通える距離か」より「予約して通い続けられるか」で考えるのが、形を選ぶときのコツです。
目安2:得意分野が自分の悩みと合うか
漢方薬局には、相談の多い分野と、先生の得意分野があります。お店ページの得意分野を、自分の悩みと照らし合わせます。
太陽堂では、林先生が呼吸器・耳鼻咽喉・心臓腎臓肝臓・難治性疾患を得意としています。
同じ太陽堂の前原先生は、身体の痛み・皮膚・眼科・心の痛み(チック症など)・不妊症・婦人科が得意分野です。
嶺耀堂の武田先生は、呼吸器疾患・体の痛み・皮膚疾患・精神疾患が得意分野です。
相談の多い悩みとしては、口臭・ダイエット・多汗症・PMS・疲労倦怠感・生活習慣病なども並んでいます。
得意分野にぴったりの言葉がなくても、近い分野があれば「相談できますか」と聞いてかまいません。
目安3:費用と通い方が続けられる範囲か
費用の目安は、お店ページの表記がそれぞれ違うので、単位をそろえて見比べます。
太陽堂は「1週間あたり約5,000円」、嶺耀堂は「1か月約10,000円〜22,000円」と書かれています。
どちらも「おおよその目安」で、体質や漢方薬の種類(煎じ薬か粉薬か)によって前後します。
太陽堂は煎じ薬をすすめており、購入する方の6〜7割が煎じ薬、3〜4割が粉薬や錠剤とのことです。
支払い方法も確かめておくと安心です。太陽堂は現金・クレジットカード・QRコード決済に対応しています。
嶺耀堂はクレジットカード決済と代引き決済で、漢方薬は発送で受け取ります。
初回に「月にいくらくらいになりますか」と聞きやすいお店かどうかも、続けやすさの目安になります。
自宅でできる準備|問い合わせる前にメモしておきたいこと
問い合わせやヒアリングシートの前に、次の5つをメモしておくと、どの形の相談でも話が早く進みます。
- 主な悩みと、いつから続いているか:「3年前から」「季節の変わり目に」など
- 病院で受けた検査と結果:血液検査の数値や診断名があれば、そのまま
- 飲んでいる薬・サプリメント:病院の薬も市販薬も全部
- 生活のリズム:睡眠時間、食事の時間、仕事の忙しさ
- 相談の形と予算の希望:対面かオンラインか、月にいくらまでか
この5つがそろっていると、見立ての材料が増え、初回の相談時間を有効に使えます。
ヒアリングシートやLINEの質問に答えるときも、このメモがそのまま下書きになります。
東京で漢方薬局を選ぶ前のセルフチェック
次の項目に、いくつ当てはまるか確かめてください。
- 対面・オンライン・遠方相談のうち、自分が続けられる形が決まっている
- お店ページの得意分野と、自分の悩みを照らし合わせた
- 費用の目安を、「1週間」「1か月」の単位をそろえて見比べた
- 予約制かどうか、営業時間と定休日を確かめた
- 問い合わせる前に、悩みと期間・検査結果・飲んでいる薬をメモした
3つ以上当てはまれば、問い合わせの準備はほぼ整っています。
当てはまらない項目があれば、お店ページを読み直してから連絡すると、ミスマッチが減ります。
この記事の監修
記事監修者 漢方薬局 太陽堂 薬局長 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年 2025年学術発表
調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。
・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」
という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。
記事監修者 漢方薬局 嶺耀堂 薬局長 武田 隆芳(たけだ たかよし)

実績:病院勤務4年・調剤薬局勤務8年の臨床経験 合計12年間
西洋医学の最前線で多くの患者さんと向き合う中で、薬で症状を抑えるだけではない「根本的な治癒」への渇望が芽生える。
・「身近な人の悩みにもっと深く関わり、本当に治る手助けがしたい。」
・「薬だけでなく、身体の内側から体質を変えていく感動を伝えたい。」
という強い想いから漢方の道へ。 現在は呼吸器や皮膚トラブル、精神疾患などを得意とし、漢方薬の処方はもちろん、食事や生活習慣のアドバイスまで含めた「二人三脚のサポート」を行っています。
この記事を監修した先生が相談を受けているお店です。相談先を探すときの参考にしてください。


よくある質問
東京の漢方薬局は、予約なしでも行けますか?
お店によります。太陽堂の店頭相談は完全予約制、嶺耀堂はオンライン専門で店頭相談はありません。
初めての方は、電話・メール・LINEで予約してから訪ねるのが一般的です。
オンラインの漢方相談だけで、体質は分かりますか?
ヒアリングと体質チェック、電話での聞き取りを組み合わせて見立てます。
舌や肌の写真、詳しい記述で補うほど、見立ての材料は増えます。
東京以外に住んでいても、東京の漢方薬局に相談できますか?
できます。太陽堂は遠方の方にヒアリングシートで対応し、嶺耀堂は全国からオンラインで相談を受けています。
漢方薬は発送で受け取る形になります。
漢方薬局の費用は、保険が使えますか?
漢方薬局の漢方薬は保険が使えず、全額自己負担です。
保険で漢方薬を使いたい場合は、漢方内科や病院の漢方外来が相談先になります。
得意分野に自分の悩みが書かれていないときは?
近い分野があれば、問い合わせの段階で「この悩みは相談できますか」と聞いてかまいません。
難しい場合は、別の店を案内してもらえることもあります。
まとめ
- 東京で漢方薬局を探すときは、相談の形・得意分野・費用と通い方の3つの目安で絞ります。
- 新宿の太陽堂は対面(完全予約制)と遠方のヒアリングシート、嶺耀堂はオンライン専門と、形が分かれています。
- 費用は「1週間あたり約5,000円」「1か月約10,000円〜22,000円」など、単位をそろえて見比べます。
- 問い合わせる前に、悩みと期間・検査結果・飲んでいる薬をメモしておくと、どの形でも話が早く進みます。
相談先を探すときは
漢方百名店では、東京の2店を含め、全国の漢方相談店を得意分野や相談の形とあわせて紹介しています。
症状から店を選ぶ基準、オンラインと店舗の比較、費用の相場、有名店と近くの店の選び方も、あわせて参考にしてください。



東京で探している方は、まず「続けられる形」を決めてから、得意分野の合う店に問い合わせてみてください。
