薬を飲むだけじゃもったいない!漢方の効き目を底上げする、今日からできる「3つのやめるだけ習慣」

薬を飲むだけじゃもったいない!漢方の効き目を底上げする「3つのやめるだけ習慣」解説記事タイトル画像。和紙の背景。冷えや睡眠不足などの養生法について。
目次

はじめに:漢方は「魔法の杖」ではありません

「毎日ちゃんと漢方を飲んでいるのに、なかなか良くならない…」
「友達はすぐ効いたのに、私には合わないのかな?」

もしそう感じているなら、少しだけ胸に手を当ててチェックしてみてください。

あなたは、漢方薬の「邪魔」をする生活をしていませんか?

漢方の効果を下げる「NG行動」チェック

  • 食事の時、必ず氷入りの水や冷たいお茶を飲む
  • お風呂はシャワーだけで済ませることが多い
  • スマホを見ていて、気づくと深夜1時を過ぎている
  • 冬でも足首が出るような服を着ている
  • ストレス発散は「やけ食い」

いくつ当てはまりましたか?

漢方での改善は「二人三脚」です。

「漢方薬」という強力なパートナーがいても、あなた自身がブレーキを踏んでいては前に進めません。

今回は、何か新しいことを始めるのではなく、「これをやめるだけで体が変わる」という、漢方的な3つの基本習慣(養生・ようじょう)を解説します。

「初心者が抱く「3つの誤解」の解説はこちら」


1. 【NG習慣①】「氷キンキン」の飲み物をやめる

これが最も重要で、現代人の9割がやっているNG習慣です。

レストランの氷水、冷蔵庫から出したばかりのビールや麦茶…。一年中「冷たいもの」を飲んでいませんか?

なぜダメなの?(胃腸は「鍋」である)

漢方では、胃腸を「食べ物を煮込む鍋」だと考えます。

鍋がグツグツ温まっているから、食べ物を消化し、薬の成分を吸収してエネルギーに変えられるのです。

そこに、氷水という「冷水」をジャバジャバ注いだらどうなるでしょうか?

鍋の火は消え、消化活動はストップしてしまいます。これを「胃寒(いかん)」と呼び、漢方の吸収率がガクンと下がってしまいます。

今日からの対策

  • 飲み物は「常温」か「ホット」を選ぶ(夏でも!)。
  • 飲食店では「氷なしでお願いします」とオーダーする。
  • どうしても冷たいものが飲みたい時は、口の中で温めてから飲み込む。
胃腸の働きを鍋に例えた図解。左側は火にかかってグツグツと煮えている温かい土鍋(消化力良好)、右側は上から氷水を注がれて火が消えかけ煙が出ている土鍋(消化不良・冷え)。

2. 【NG習慣②】「日付が変わってからの就寝」をやめる

「忙しくて、つい夜中まで動画を見てしまう…」

その習慣が、あなたの「血(けつ)」を枯渇させています。

なぜダメなの?(夜は「血液工場」の稼働時間)

漢方の時間割では、夜23時〜深夜3時は、肝臓に血が戻り、新しい血が作られる「ゴールデンタイム」です。

この時間に起きているということは、「血液工場がストップしている」のと同じ。

いくら昼間に体に良いものを食べても、修理(メンテナンス)の時間を与えなければ、体はどんどんサビついていきます。

特に、肌荒れ、メンタル不調、生理の悩みを抱えている方にとって、睡眠は何よりの「薬」です。

今日からの対策

  • いきなり22時に寝るのは無理でも、「今日より30分早く」布団に入る。
  • ベッドにスマホを持ち込まない(これだけで睡眠の質が劇的に変わります)。
睡眠中の身体の修復活動をイメージしたイラスト。月夜の下、工場の中で小人たちが体を修理したり、赤いタンクに血液を補充している様子。「23:00〜3:00はメンテナンス中」の看板。

3. 【NG習慣③】「首・手首・足首の露出」をやめる

「おしゃれのために」と、冬場でも足首を出したり、胸元の開いた服を着ていませんか?

漢方では「首・手首・足首(3つの首)」を冷やすことは厳禁です。

なぜダメなの?(冷えの入り口)

この「3つの首」は、皮膚が薄く、太い血管が表面近くを通っています。

ここが外気に触れて冷えると、冷たくなった血液が全身を巡り、子宮や内臓まで冷やしてしまいます。

特にお腹(へそ周り)は「体の発電所」。ここが冷えると全身の機能が低下します。

今日からの対策

  • 「腹巻き」をつける(漢方女子の必須アイテムです)。
  • 夏の冷房がきついオフィスでは、レッグウォーマーやストールを活用する。

まとめ:3つの養生ポイント一覧表

ここまでの内容を整理しました。漢方薬の効果をブーストさせるための「やめるだけ習慣」です。

項目やめること(NG習慣)漢方的な理由今日からのおすすめアクション
飲み物氷入り・冷蔵庫直飲み胃腸(鍋)の火を消してしまい、薬の吸収が悪くなる。常温の水、または白湯を飲む。
「氷なし」をオーダーする。
睡眠深夜1時過ぎの就寝「血」を作る工場が止まり、体と肌の修復ができない。23時には布団に入る。
寝る前のスマホをやめる。
服装お腹や足首の露出太い血管が冷え、冷たい血が内臓(子宮)を直撃する。腹巻き、レッグウォーマー。
「3つの首」を隠す。
冷えや不調を招く3つのNG習慣のイラスト。氷入りの冷たい水、深夜2時の布団でのスマホ操作、お腹を出した薄着の3点にそれぞれバツ印がついている。

【Q&A】養生に関するよくある質問

読者の方からよくいただく質問にお答えします。

コーヒーやお酒は飲んではいけませんか?

禁止ではありませんが、飲み方に工夫が必要です。

コーヒーは体を冷やす性質があり、お酒は「湿(しつ)」という余分な水を溜めやすくなります。

  • コーヒー: 1日1杯まで。ホットで飲む。黒糖やシナモンを入れると冷えが緩和されます。
  • お酒: 休肝日を作るのが大前提。「醸造酒(ビール・日本酒)」よりは「蒸留酒(焼酎・ウイスキー)」のお湯割りがおすすめです。

仕事が夜勤なので、夜に寝るのが不可能です。どうすればいいですか?

「質の良い睡眠」でカバーしましょう。

生活リズムが変えられない場合は、「短時間でも深く眠る」ことが重要です。

帰宅後は遮光カーテンで部屋を真っ暗にし、寝る直前のスマホや食事は避けて、交感神経を鎮めてから休みましょう。漢方薬で「睡眠の質」を上げるサポートも可能です。

どのくらい続ければ効果が出ますか?

まずは「2週間」続けてみてください。

人の細胞が入れ替わるには時間がかかりますが、氷をやめて早く寝る生活を2週間続けると、「朝の目覚めが良い」「お通じが変わった」などの小さな変化を感じるはずです。それが体が変わってきたサインです。

「あなたのライフスタイルに合わせた漢方薬を提案します。相談の流れはこちら」


記事監修者 漢方薬局 太陽堂 薬局長 林 泰太郎

実績:伝統漢方研究会 2015~2017年・2019年・2020年・2022年 学術発表

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

記事監修者 (有)いわい薬局 代表薬剤師 竹部 晃之(たけべ てるゆき)

実績:国際中医専門員 / 全国実力薬局100選 7年連続選出

2005年に薬剤師となり、東京の漢方薬局で約10年間の臨床経験を積む中で、心と体の繋がりの深さを痛感。

・「もしも、不調に悩むお客様が自分の家族だったら。」
・「ただ薬を渡すだけでなく、心の奥にある不安まで受け止めたい。」

という信念のもと、創業45年を超える『いわい薬局』を継承。
現在は「メンタル・皮膚トラブル・子宝」などの相談を中心に、初回は1時間以上かけてじっくり話を聴く「カウンセリング重視」の漢方相談を行っています。

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